書名 二十世紀を精神分析する
著者 岸田秀
著者は、史的唯幻論という説を唱える。歴史を動かす最大の要因は、幻想である、というものだ。
この著者の視点には共感を覚える。そして、後は心理分析。
少々、強引な意味付けも感じるが、歴史への心理分析は、そこそこに鋭く、勉強にもなる。
ただ残念なのは、これほどのテーマであるにも関わらず、社会、歴史への精神分析と言えるのは、前半部分のみで、後半部分は、ただの随筆集、評論集となってしまったこと。
まあ、随筆、社会評論として読んでも面白かったが、やや竜頭蛇尾の感は否めない。
とはいえ、著者の史的唯幻論という視点は、より多くの人に理解して欲しい。
やや本から離れるが、実際、我々がやろうとしていることは、この幻想を打ち破るということに他ならない。
幻想から人々が目覚めれば、これほどに血なまぐさい歴史を作る必要は無いのだ。
- 2005/10/24(月) 10:01:48|
- 社会心理学の本|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0
書名 百匹目の猿
著者 船井幸雄
思いが世界を変えるという副題のこの本。多くの本を世に送り出した方の本のためか、大きな活字でやや中身が薄い感は否めない。
とはいえ、百匹目の猿が学習することで、それは「真実になる」という、大変、ポジティブな考え方。混乱の今の世界では、明るい希望を持たせてくれる本といえるだろう。
字数が少ないので、それほど深い話にはならないが、環境問題から教育、人相、人づくり、波動のことまで、話題は多岐にわたる。
まさに船井ワールドだ。
- 2005/10/27(木) 12:17:12|
- 社会心理学の本|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0
書名 日本がアメリカを赦す日
岸田 秀 (著)
日米関係のねじれなどに関する心理分析。
鋭い分析もあり、また、物足りなさを覚えたところも。
この手の心理分析では、結局のところ、著者の世界観が問われる事となる。
ものさしが必要なのだ。
例えば、人と人が喧嘩しているとき、「人と人は、必ず争いあうものだ」とするなら、喧嘩している状態はノーマルなものとなる。
「仲良くしている」状態は、アブノーマルだ。
その場合、分析は、なぜ、この人々は、仲が良いというアブノーマルな状態なのか? となるだろう。
一方で、喧嘩している状態は、分析の対象にはなりえない。
その物差しをどこに持つか。・・・それによって、分析の結果もまた正反対になるだろう。
- 2005/11/15(火) 12:08:14|
- 社会心理学の本|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0